【提案】日本熊森協会(くまもり)会員全員「1人100万円」出したら
もし、日本熊森協会の会員全員が「1人100万円」出し合ったら。激増するクマ被害と、夢の「巨大クマパーク構想」を大真面目に考えてみた
もう「山へ返せ」だけでは通用しない、切実すぎる街の現状
ここ数年、ニュースで見ない日はないほどの「クマ被害」。
かつては「山林の近くの出来事」だったものが、今や住宅街、通学路、そして真冬の市街地にまでクマが当たり前のように現れる時代になってしまいました。
「山にエサがないなら可哀想だから、殺さずに森へ帰してあげて」
そんな声もかつては多く聞かれましたが、現実はそう甘くありません。一度人間のエリアでおいしいゴミや果物の味を覚え、人間を怖がらなくなった「アーバンベア(都市型クマ)」たちは、山に押し戻してもすぐまた街へ戻ってきてしまいます。しかも、冬でも冬眠せずに街を彷徨う個体まで急増しているのが現状です。
現場で命がけで対応する猟友会の方々の安全、そして住民の命を守るためには、悲しいけれど「殺処分(駆除)」を選択せざるを得ない――。そんな暗澹たるニュースが続く中、ふと一つの「極論」が頭をよぎりました。
「殺すのがダメなら、全部引き取って巨大な保護施設で飼えばいいんじゃないか?」と。
会員数2万2,000人。「1人100万円」で始まる夢の220億円プロジェクト
日本最大のクマ保護団体である「日本熊森協会(くまもり)」。
公式データによると、その会員数は現在約2万2,000人に上ります。日本の民間自然保護団体としては国内最大級の圧倒的なネットワークです。
ここで、突飛な計算をしてみましょう。
「もし、この2万2,000人の会員が、一丸となって『1人100万円』を出し合ったら?」
計算は単純です。
2万2,000人 × 100万円 = 総額220億円。
220億円。これだけの巨額の資金があれば、最新鋭のセキュリティを完備した広大な「日本熊森協会(くまもり)野生クマ保護サファリパーク(通称:くまもりパーク)」が作れるのではないか? 日本中の「殺処分されそうなクマ」をすべて引き取り、のびのびと余生を過ごさせることができるのではないか?
その後は10万づつ毎年出して22億円で運用。
保護派にとっても住民にとってもWin-Winの完璧な解決策に見えるこのアイデア。しかし、大真面目にシミュレーションしてみると、お金だけではどうしても超えられない「野生動物のリアルな壁」が、、、・
220億円あっても立ち塞がる「3つの現実的な壁」
仮に毎年、これだけの資金が継続して集まるような奇跡のシステムができたとしても、クリアできない物理的・生態学的な限界があります。
① 「土地」が足りない(毎年数千頭の衝撃)
現在、日本全国で年間に捕獲・駆除されているクマの数は、およそ5,000頭〜1万頭。
もし「殺さずにここで全員引き取ります!」と宣言すれば、全国の自治体から毎年数千頭の猛獣が送られてくることになります。数年で数万頭規模。日本国内のどこに、これだけの数の猛獣を収容できる安全な土地があるでしょうか? 物理的にあっという間にパンクしてしまいます。
② クマは「集団行動」ができない
テレビで見る「クマ牧場」のように、クマたちが仲良く1つの運動場にいるのは、子グマの頃から一緒に育てられた特殊なケースだけです。
すでに野生で縄張り意識が染みついた大人のクマたちを同じ場所に放せば、血で血を洗う壮絶な共食いが始まってしまいます。つまり、引き取ったクマは「1頭につき1つの頑丈な檻(または完全隔離されたスペース)」で個別に管理せざるを得ず、必要な施設規模は天文学的なものになります。
③ それは本当に「幸せな保護」なのか?
毎日、人間から安全にハイカロリーなエサをもらい、一生をコンクリートと鉄格子の中で過ごす。
たとえお金の力でそれが実現できたとしても、「野生の猛獣を人間の管理下に閉じ込め続けること」が、本当に環境団体や保護派の目指す『自然との共生』なのか、という倫理的な矛盾に突き当たります。
だからこそ、「檻」ではなく「森」を買っている
「1人100万円でクマパーク」という極論を考えてみると、野生動物を人間がコントロールしようとすることの限界が浮き彫りになります。
街に降りてきて実害を出してしまった「問題個体」への対応は、今や一刻を争う住民の命の問題です。しかしそれと同時に、「次の世代のクマを街に降ろさない」ための根本的な対策、つまり山を豊かにし、街との境界線に電気柵を引き、人間側のエサ(生ゴミや放置果樹)を徹底的に絶つことが、結局は一番の近道なのかもしれません。
100万円という数字が生む妄想は、皮肉にも「野生動物は野生のまま、人間とエリアをきっちり分けて暮らすしかない」という冷徹な現実を、私たちに教えてくれている気がします。
ソーラーパネル設置場所の影響
山林に作られるメガソーラー(大規模太陽光発電所)などの開発エリアと、クマの好む環境には密接な重なり合いが生じています。
なぜ日当たりの良い場所がクマを惹きつけるのか、そしてそこへのソーラーパネル設置がどのような影響をもたらしているのか?
「日当たりの良い場所」にクヌギやミズナラが多いのか?
クマの主食であるドングリをつけるクヌギ、コナラ、ミズナラなどのブナ科の樹木は「陽樹(ようじゅ)」と呼ばれ、成長するのに大量の太陽光を必要とします。
そのため、山の斜面でも特に「南向きの日当たりの良い尾根筋や斜面」に自生しやすく、必然的にそこがクマにとって最高の「一等地(エサ場)」になります。
中間集落の問題もあると思いますが、間違いなくソーラーパネルも影響していると思います。
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