モザイク処理漏れと大手メディアが報道しない問題
最初に、相変わらず仲良し大手メディアは報道しませんね。
2026年10月、GMOインターネットグループが大規模なサイバー攻撃を受け、顧客情報の流出や不正取引などが問題になっています。
この事件をめぐり、10月30日にTBSが放送した報道映像について、別の問題が浮上しました。
なんと、攻撃者側と関連が疑われるX(旧Twitter)のアカウント名が、モザイク処理されずに映っていたというのです。
情報漏洩を追及する報道番組で、今度は報道する側が個人につながる情報を露出させてしまった格好です。
TBSのモザイク処理漏れ
問題となったのは、TBS『news23』で取り上げられたGMOへのサイバー攻撃に関する報道です。
番組では専門家を交え、ハッカー側が脅迫サイトに残したアクセス記録などを分析し、攻撃者の行動を解説していました。
ところが、その説明に使われた画面で、訪問者のIPアドレスにはモザイクが施されていた一方、関連するXアカウント名が隠されていなかったとSNS上で指摘されました。
視聴者がそのアカウント名を検索すれば、該当するアカウントにたどり着ける状態だったということです。
その後、問題となった映像には追加のモザイク処理が施されたと報じられています。
しかし、いったん放送・配信された情報は、SNSなどを通じて拡散してしまいます。
そもそも、このアカウントは何者なのか?
ネット上で注目されているのは、GMOへの攻撃が発覚する前から不審な動きをしていたとされるアカウントです。
公開されている投稿の分析では、次のような行動が指摘されています。
- 10月6日、GMOにセキュリティ上の問題を非公開で報告したいと連絡。
- 10月7日以降、海外の技術者などに協力を呼びかける投稿。
- GMOへの攻撃発覚後、関連するサイトや情報を拡散。
- 攻撃者側の脅迫サイトとの関連が疑われる行動。
こうした経緯から、攻撃者グループとの関係が疑われています。
ただし、アカウントの所有者が実際にサイバー攻撃を行った犯人だと確定したわけではありません。
アカウントの乗っ取りや第三者による利用なども含め、警察による捜査と裏付けが必要です。
疑わしいアカウントと、犯罪者として確定した人物は別です。
TBSは謝罪したのか?
2026年11月1日時点で、今回のモザイク処理漏れについて、TBSが公式に謝罪したという発表は確認できていません。
一方、問題となった部分には追加のモザイク処理が施されたと報じられています。
しかし、映像を修正することと、視聴者や関係者に対して経緯を説明し謝罪することは別問題です。
少なくとも、次の点について説明があってもよいのではないでしょうか。
- なぜXアカウント名のモザイク処理が漏れたのか。
- どの範囲で放送・配信され、どれだけの人が閲覧できたのか。
- アカウントの所有者が犯人と確定していない中で、二次被害が発生する可能性をどう考えているのか。
- 今後、同様の編集ミスを防ぐために何をするのか。
他の大手メディアは、この問題を報道したのか?
今回、もう一つ気になることがあります。
それは、TBSのモザイク処理漏れについて、他の大手報道機関がどの程度取り上げているのかという点です。
2026年11月1日時点で確認したところ、GMOへのサイバー攻撃そのものは複数の報道機関が取り上げています。
しかし、今回のTBSのモザイク処理漏れを独立したニュースとして取り上げたNHK、日本テレビ、テレビ朝日、フジテレビ、テレビ東京、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、共同通信などの主要媒体の記事は、今回の検索では確認できませんでした。
一方、ネットメディアやニュース系サイトでは、この問題が取り上げられています。
つまり、GMOの被害やハッカー側の動きについては報道されても、TBS自身の報道上のミスについては、大手メディアによる追及が目立っていないという状況です。
もちろん、他社が報道していないからといって、意図的に報道を避けていると断定することはできません。
しかし、報道機関が他社の不祥事や問題点を追及するのであれば、同じ報道機関が起こした問題についても検証する姿勢があってよいはずです。
他社のミスには厳しく、自社や同業他社のミスには沈黙する。そんな報道姿勢になっていないでしょうか。
犯人を追及することと、個人を晒すことは違う
今回のGMOへのサイバー攻撃は、決して軽い事件ではありません。
実際にサービス利用者に被害が発生し、金銭的な損失も報告されています。顧客情報が公開されるという脅迫まで行われています。
攻撃者を特定し、責任を追及することは当然必要です。
しかし、捜査機関による確認が終わっていない段階で、疑わしい人物のアカウントが事実上、全国放送で露出してしまうことには別の問題があります。
仮に、そのアカウントが犯人ではなかったらどうなるのでしょうか。
無関係の人物がネット上で犯人扱いされ、嫌がらせを受ける可能性もあります。
報道機関には、情報を伝える責任だけでなく、情報の取り扱いにも慎重さが求められます。
ハッカーのミスを指摘するTBS自身にもチェック体制が必要
今回の報道では、ハッカー側が自らの脅迫サイトにアクセス記録を残してしまったことが、犯人特定につながる手がかりとして紹介されました。
ところが、その解説映像でTBS自身もモザイク処理を漏らしてしまった。
何とも皮肉な話です。
ハッカー側の情報管理の甘さを指摘するのであれば、報道する側も映像に含まれる情報を十分に確認する必要があるはずです。
しかも、映像を修正しただけで、正式な謝罪や説明が確認できない。
他の大手報道機関も、この問題を独立したニュースとして取り上げている様子は確認できません。
単なる編集ミスで済ませるのではなく、TBSには経緯の説明を求めたいところです。
そして、他の報道機関にも、自社の業界で起きた問題を検証する姿勢を期待したいと思います。
サイバー攻撃の犯人を追うことと、未確定の人物を不用意にネット上に晒すことは同じではありません。
報道機関自身の情報管理と説明責任も問われています。
オウム真理教の時から、本質的には何も変わってない気がします。
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※本記事は2026年11月1日時点の公開情報に基づいています。Xアカウントの所有者を犯罪者と断定するものではありません。また、他社メディアの報道状況は同日時点での検索結果です。
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