熊×どんぐり×メガソーラー 交差する場所。
熊の出現にメガソーラーは関係ない、それを主張してる人はデマだという報道がされています。
しかし本当にそうなんでしょうか?
たまたま目にした、神奈川県山北町での猟師の方々による「クマを里から奥山に返す」ドングリを増やす取り組みを聞き、どんぐりの生息地を調べてみました。
また、山間部のソーラーパネル設置は東京23区並の面積と言われています。多いか少ないかは分かりませんが、全く関係ないと言うには早いかもしれません。
🐻 熊が出る理由は「ソーラーパネル」?
― どんぐりの森と再エネ開発が交差する場所で ―
近年、秋田県をはじめとする日本各地で、ツキノワグマの出没が相次いでいます。中には市街地や学校、役所の敷地にまで現れるケースもあり、住民の不安が高まっています。
一方で、山間部では再生可能エネルギーの推進により、メガソーラー(大規模太陽光発電施設)の建設が進んでいます。これらの施設が設置される場所と、熊の餌場である「どんぐりの森」が重なっているのではないか――そんな疑問が、地域住民や自然保護団体の間でささやかれています。
🌳 どんぐりの森とは何か?
どんぐりは、ブナ科の木(コナラ、クヌギ、ミズナラ、ブナなど)が実らせる堅果の総称です。これらの木々は、かつての薪炭林や雑木林として人々の暮らしと密接に関わってきました。
- 分布:標高の低い里山や山の中腹、日当たりの良い斜面に多い
- 生態系の要:ツキノワグマ、イノシシ、リス、カケスなどの重要な食料源
- 人との距離:人里に近い「里山」に多く、境界が曖昧になりやすい
☀️ ソーラーパネルはどこに設置されているのか?
メガソーラーは、日照条件が良く、広い土地が確保できる場所に設置されます。結果として、以下のような場所が選ばれがちです:
- 放棄された里山や農地
- 人工林や二次林(かつての薪炭林)
- 南向きの斜面や尾根筋
つまり、どんぐり林とソーラーパネルは、地形・土地利用の歴史・日照条件の面で重なりやすいのです。
🐾 熊の出没とソーラー開発の関係
直接的な因果関係はまだ科学的に証明されていませんが、以下のような「間接的な影響」は無視できません。
| 要因 | 熊への影響 |
|---|---|
| 森林伐採 | 生息地の縮小、移動ルートの断絶 |
| どんぐり林の消失 | 秋の主要な餌資源の喪失 → 食料を求めて人里へ |
| 除草剤・造成 | 植生の単調化、昆虫や小動物の減少 |
| 人の気配の減少 | 過疎化と開発により、熊が人里に出やすくなる |
特に「どんぐりの不作年」には、熊が餌を求めて人里に出没する傾向が強まります。そこに餌場の破壊(=ソーラー開発による伐採)が重なると、熊の行動圏が拡大し、リスクが高まるのです。
🧭 どう向き合うべきか?
再生可能エネルギーの推進は重要ですが、「どこに、どのように設置するか」には慎重な検討が必要です。熊の出没を「異常」と見る前に、私たちの土地利用の変化が何をもたらしているのかを見つめ直す必要があります。
- どんぐり林の保全と再生
- ソーラー設置前の生態系アセスメントの徹底
- 地域住民と行政・事業者の協働によるゾーニング
これらの視点が、熊との共生と再エネ推進の両立に向けた第一歩になるはずです。
📌 まとめ:重なるのは「場所」だけではない
熊、どんぐり、ソーラーパネル――これらは単なる自然と開発の衝突ではなく、私たちの暮らしとエネルギー政策、そして生態系のバランスが交差する地点にあります。
「なぜ熊が出るのか?」という問いの背景には、どんぐりの森の喪失という静かな変化があるかもしれません。












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